2009.09.03 Thursday
CEDECセッション「アドベンチャーゲームのお仕事」終了
CEDECセッション「アドベンチャーゲームのお仕事」で話をしてきました。直前に作った「プチ脱出ゲー」(骨格だけの小さい脱出ゲー)を携帯で遊んでもらった。
パワポに表示されたQRコードをみんなが写メしている光景が、楽しかった(芸能人がいるの!?みたいな感じで)。
他のセッションの感想。
■「女性向けゲームのお仕事」
『遙かなる時空の中で』『遙かなる時空の中で2』『金色のコルダ』のメイン企画担当の塚口綾子さんのセッション。
“(ネオロマンスは)すべての設定は「恋愛」のためにある”と言い切ったところがカッコよかった。
ウリが「恋愛すること」で、方向性は「どのような恋愛をするのか」なのである。
60〜100pageのキャラクター設定資料があって、二人のキャラを並べて特徴にカブりがあれば、修正する。という関係性を際立たせるキャラ設定の方法にも驚く。
女性企画者の苦しみと喜びの話も出て、めちゃくちゃ興味深かった。
■「ゲーム音楽にまつわる雑学と経験」
『伝説のオウガバトル』『ファイナルファンタジーXII』等のサウンド、崎元仁さんのセッション。
印象に残った言葉。
音源の制約がきついので、何故その音符が必要なのかを考えざるを得なかった。制約がきつくなくなった今でも、音符のひとつひとつの必要性を考える。
個性が最重要なのに、わきあがったものを既存の型に当てはめてしまう。個性が消えてしまう。
背中のどこがかゆいのかしっかり突き止める、ってことでもいいので、しっかりと自分を見つめ直すことが大切。
ひとりで全部できるメンバーが集まって、分業するのなら、それでもいいか、と思って。
「ゲーム音楽の依頼で、どういうのが困るか?」という質問に対して「戦闘1、戦闘2、戦闘3、戦闘4……みたいなの(場内爆笑)。へぇ戦闘たくさんあるんだーってことしかわからない(笑)。街1、街2、街3、街4、街5、街6………とか。この街はどんな街なんですか、って聞いても、普通の街って。この街は? 北にある街です……(笑)。音楽は感情を動かすものだと思うので、もうちょっとどういう感情を動かしたいのか示されていると嬉しいです」
■「ゲームチューニングってなんだろう?」
猿楽庁の長官、橋本徹さんのセッション。
猿楽庁の仕事の全貌を語ることを中心に、ゲームのチューニングについて。
猿楽庁を始めるとき「猿楽庁の仕事を一言で表す言葉を考え」て、それで「チューニング」という言葉を見つけた。ってところが興味深かった。
一言で表す言葉を考える、って大事だ。
チューニングの一番大切なポイントは“プレイヤー視点への切り替え”であるというのも納得。
でも、それがなかなか難しい。
パワポに表示されたQRコードをみんなが写メしている光景が、楽しかった(芸能人がいるの!?みたいな感じで)。
他のセッションの感想。
■「女性向けゲームのお仕事」
『遙かなる時空の中で』『遙かなる時空の中で2』『金色のコルダ』のメイン企画担当の塚口綾子さんのセッション。
“(ネオロマンスは)すべての設定は「恋愛」のためにある”と言い切ったところがカッコよかった。
ウリが「恋愛すること」で、方向性は「どのような恋愛をするのか」なのである。
60〜100pageのキャラクター設定資料があって、二人のキャラを並べて特徴にカブりがあれば、修正する。という関係性を際立たせるキャラ設定の方法にも驚く。
女性企画者の苦しみと喜びの話も出て、めちゃくちゃ興味深かった。
■「ゲーム音楽にまつわる雑学と経験」
『伝説のオウガバトル』『ファイナルファンタジーXII』等のサウンド、崎元仁さんのセッション。
印象に残った言葉。
音源の制約がきついので、何故その音符が必要なのかを考えざるを得なかった。制約がきつくなくなった今でも、音符のひとつひとつの必要性を考える。
個性が最重要なのに、わきあがったものを既存の型に当てはめてしまう。個性が消えてしまう。
背中のどこがかゆいのかしっかり突き止める、ってことでもいいので、しっかりと自分を見つめ直すことが大切。
ひとりで全部できるメンバーが集まって、分業するのなら、それでもいいか、と思って。
「ゲーム音楽の依頼で、どういうのが困るか?」という質問に対して「戦闘1、戦闘2、戦闘3、戦闘4……みたいなの(場内爆笑)。へぇ戦闘たくさんあるんだーってことしかわからない(笑)。街1、街2、街3、街4、街5、街6………とか。この街はどんな街なんですか、って聞いても、普通の街って。この街は? 北にある街です……(笑)。音楽は感情を動かすものだと思うので、もうちょっとどういう感情を動かしたいのか示されていると嬉しいです」
■「ゲームチューニングってなんだろう?」
猿楽庁の長官、橋本徹さんのセッション。
猿楽庁の仕事の全貌を語ることを中心に、ゲームのチューニングについて。
猿楽庁を始めるとき「猿楽庁の仕事を一言で表す言葉を考え」て、それで「チューニング」という言葉を見つけた。ってところが興味深かった。
一言で表す言葉を考える、って大事だ。
チューニングの一番大切なポイントは“プレイヤー視点への切り替え”であるというのも納得。
でも、それがなかなか難しい。
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- CEDEC2009崎元さんの講演「ゲーム音楽にまつわる雑学と経験」レポート
- CEDEC2009の2日目の9月2日、「ゲーム音楽にまつわる雑学と経験」と題した崎元さんのセッションが行われた。3月にアメリカで行われたGDC2009の講演と同様、古い時代の音源の話題に触れた上で「制約の多い過去の経験があったからこそ、今の自分があると思います」とのこと
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- 2009/09/03 10:50 PM
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