2009.02.11 Wednesday
「夜のゲーム大学2」リポートremix
満員御礼大盛況でした。ありがとうございます。
以下、mixi日記での感想や、メールでもらった感想やブログの感想(電気林檎出張所・だんごのゲーム日和)を、コピーそしてペーストしてつなぎ合わせた「夜のゲーム大学2」リポートです(つまり、ぼくが書いた文章は無しで、みんなの文章をremixしたものです、ありがとう)。
目ッ茶苦茶面白かったです! 笑いすぎて息が継げなくなるとはまさにこの事! 途中笑い過ぎて窒息死するかと思いました。4時間はあっという間だった。行ってよかった。
■オープニング
『夜のゲーム大学校歌』ではじまる「学費は出世払いで〜♪」アーティスティックでカオティック、なおかつエンターテイメントな講師も客も飲みながらの講義ですよ。
■1時限目
麻野一哉「ゲームの歴史」
任天堂(てか組長の功績、抗争、名言)で、ファミコン時代のゲームとアーケードゲームの興亡史を串刺し。
なんでナムコだけファミコンカセットのパッケージが違ってたのかわかって良かった。
講義に使う資料はExcelなんだよね。パワポじゃない。パワポではできないExcelの強みをしっかり活かした使い方。プレゼン資料に直接小さいフォントで自分用の備忘録が書き込まれてるところが萌えポイント。
山内語録のすごさに興奮。「娯楽という分野は、つねに従来と異質のものを開発しなければならないのです。つまり改良の程度ではダメです。」「明確な経営戦略などがあったわけではなく、文字どおり試行錯誤の連続でその失敗の積み重ねの中から、少しずつ体で覚えて勉強し、それを材料として、たまたま幸運に恵まれて、昭和55年からようやく急成長の波に乗った。要するに、任天堂は運がよかっただけなんですよ」「市場調査? そんなことしてどうするんですか?」「任天堂が市場を創り出すんですよ。調査する必要などどこにもないでしょう」「やるのも、やめるのも自由。むしろ(多くのソフト会社が次世代機にソフトをつくることは)やめてほしい」
「やめたきゃやめれば?」は名言過ぎてサードパーティの人間には大打撃だ!
■2時限目
飯田和敏「遊び格差社会の到来」
アメリカでは大ヒットしているゲームでも、権利団体やプロパガンダのせいで日本版が出ないよ、という。そういう叫びを『ギターヒーロー3 レジェンド オブ ロック』に託してギュウウウウウイイイイインと弾きまくる先生。
「ギターヒーロー」は、ゲームとしてのおもしろさはもちろんだが、さらにすごいのは「メディア化」!
古今の名曲がプレイできるし、ダウンロード販売もされている。つまり音楽を配信する場所になっているということ。
GTA=ATG説で、「やるせない青春の格差について」を語り、『Call of Duty: World at War』で「プロパガンダの格差」を語る。「アメリカ兵になって日本軍人を殺す」ゲームやべえええええええええ!
「これだけで日本で出せない理由が28個くらいつまってたね」
制作中のディシプリンも見ることができて楽しかった。
日本の鎖国的な現状というか、向こうのパワーの前に危機感を再認識しました。
■3時限目
米光一成「ゲームアイデアを出す現場」
会場との掛け合いではじまった、ホットでかつ実用的な講義。
インタラクション追求家の先生が今回持ち込んだのは角砂糖。
水の入ったコップに角砂糖を入れてその溶ける様子を、各テーブルで全員が眺めるというシュールさよ。
角砂糖ってけっこうダイナミックに溶けるものだ。会場が、コップの中の角砂糖の崩壊に「うひょーっ」とどよめいてるのが面白かった。
どう溶けるかという予想を書き出し、その後じっくり観察して書き出す。
現実と想像の往復で新しいものが出来るんだ。反芻される思考断片を収集する方法!
さらに観察眼のトレーニング。
長嶋有さんの最新刊『ねたあとに』の32ページのマージャン牌をつかったあるゲームの図を表示。これを全体で観察して、ルールを推理。
そして、スペシャル飛び入りゲスト登場!
会場内にいらっしゃっていた長嶋氏本人が壇上にあがって説明。す、すげぇ!! と思わず呟いてしまった。
周りと話しながらだいぶ核心に近づいていたのですが、根本にあった数によるルール成立は全然考えてなかったです。「1個あまる」という言葉が軽いカタストロフィでした。
割と軽い感じで話したり、はっちゃけたりしてるんだけども、一瞬だけ仕事の顔になるときがカッコイイね(笑
■4時限目
特別授業「企画から制作まで」
4コマ目はお三方が企画を考えている「携帯ゲーム化会議」の開発を担当している三文堂のスタッフさんも交えた開発裏話。
いままで配信した「除夜の鐘」「ひな壇芸人」などのおさらいをして(三谷くん、リアル「除夜の鐘」ありがとう!)、2/19配信予定の新作「さくら」ができるまで、その制作過程を公開。
リアル会議のあと、専用wikiでゲーム作家たちと制作チームの白熱のやりとり、調整、ほぼ一週間で完成するという経緯なのだが、今回はこのwikiを公開。
ゲーム性をめぐる議論とか、画のテイストの調整(しだいにみんなでよってたかって好きな女子高生の画を貼る合戦になっていき、しまいにゃどこのエロサイトかという状態に)、あと、ゲームに歌詞をつけようかってことになって、企画者の米光が毎日毎日J-POP風歌詞を更新してあげていくという中2病的ハマり具合、やみくもな情熱に場内爆笑。
デザイナーの清田さんの「さくら」プレイにあわせて米光の歌詞を飯田作曲、アコギと歌でライブ披露という、なに? なんかキレイなエンディング!
なんというか、何か面白い物を頭使って作ってる人たちはどこかバカなんだなあと。(スイマセン)
関連
講師は個性派クリエーター3名! 一夜限りの「夜のゲーム大学」がふたたび開校:日々是遊戯:+D Games
以下、mixi日記での感想や、メールでもらった感想やブログの感想(電気林檎出張所・だんごのゲーム日和)を、コピーそしてペーストしてつなぎ合わせた「夜のゲーム大学2」リポートです(つまり、ぼくが書いた文章は無しで、みんなの文章をremixしたものです、ありがとう)。
目ッ茶苦茶面白かったです! 笑いすぎて息が継げなくなるとはまさにこの事! 途中笑い過ぎて窒息死するかと思いました。4時間はあっという間だった。行ってよかった。
■オープニング
『夜のゲーム大学校歌』ではじまる「学費は出世払いで〜♪」アーティスティックでカオティック、なおかつエンターテイメントな講師も客も飲みながらの講義ですよ。
■1時限目
麻野一哉「ゲームの歴史」
任天堂(てか組長の功績、抗争、名言)で、ファミコン時代のゲームとアーケードゲームの興亡史を串刺し。
なんでナムコだけファミコンカセットのパッケージが違ってたのかわかって良かった。
講義に使う資料はExcelなんだよね。パワポじゃない。パワポではできないExcelの強みをしっかり活かした使い方。プレゼン資料に直接小さいフォントで自分用の備忘録が書き込まれてるところが萌えポイント。
山内語録のすごさに興奮。「娯楽という分野は、つねに従来と異質のものを開発しなければならないのです。つまり改良の程度ではダメです。」「明確な経営戦略などがあったわけではなく、文字どおり試行錯誤の連続でその失敗の積み重ねの中から、少しずつ体で覚えて勉強し、それを材料として、たまたま幸運に恵まれて、昭和55年からようやく急成長の波に乗った。要するに、任天堂は運がよかっただけなんですよ」「市場調査? そんなことしてどうするんですか?」「任天堂が市場を創り出すんですよ。調査する必要などどこにもないでしょう」「やるのも、やめるのも自由。むしろ(多くのソフト会社が次世代機にソフトをつくることは)やめてほしい」
「やめたきゃやめれば?」は名言過ぎてサードパーティの人間には大打撃だ!
■2時限目
飯田和敏「遊び格差社会の到来」
アメリカでは大ヒットしているゲームでも、権利団体やプロパガンダのせいで日本版が出ないよ、という。そういう叫びを『ギターヒーロー3 レジェンド オブ ロック』に託してギュウウウウウイイイイインと弾きまくる先生。
「ギターヒーロー」は、ゲームとしてのおもしろさはもちろんだが、さらにすごいのは「メディア化」!
古今の名曲がプレイできるし、ダウンロード販売もされている。つまり音楽を配信する場所になっているということ。
GTA=ATG説で、「やるせない青春の格差について」を語り、『Call of Duty: World at War』で「プロパガンダの格差」を語る。「アメリカ兵になって日本軍人を殺す」ゲームやべえええええええええ!
「これだけで日本で出せない理由が28個くらいつまってたね」
制作中のディシプリンも見ることができて楽しかった。
日本の鎖国的な現状というか、向こうのパワーの前に危機感を再認識しました。
■3時限目
米光一成「ゲームアイデアを出す現場」
会場との掛け合いではじまった、ホットでかつ実用的な講義。
インタラクション追求家の先生が今回持ち込んだのは角砂糖。
水の入ったコップに角砂糖を入れてその溶ける様子を、各テーブルで全員が眺めるというシュールさよ。
角砂糖ってけっこうダイナミックに溶けるものだ。会場が、コップの中の角砂糖の崩壊に「うひょーっ」とどよめいてるのが面白かった。
どう溶けるかという予想を書き出し、その後じっくり観察して書き出す。
現実と想像の往復で新しいものが出来るんだ。反芻される思考断片を収集する方法!
さらに観察眼のトレーニング。
長嶋有さんの最新刊『ねたあとに』の32ページのマージャン牌をつかったあるゲームの図を表示。これを全体で観察して、ルールを推理。
そして、スペシャル飛び入りゲスト登場!
会場内にいらっしゃっていた長嶋氏本人が壇上にあがって説明。す、すげぇ!! と思わず呟いてしまった。
周りと話しながらだいぶ核心に近づいていたのですが、根本にあった数によるルール成立は全然考えてなかったです。「1個あまる」という言葉が軽いカタストロフィでした。
割と軽い感じで話したり、はっちゃけたりしてるんだけども、一瞬だけ仕事の顔になるときがカッコイイね(笑
■4時限目
特別授業「企画から制作まで」
4コマ目はお三方が企画を考えている「携帯ゲーム化会議」の開発を担当している三文堂のスタッフさんも交えた開発裏話。
いままで配信した「除夜の鐘」「ひな壇芸人」などのおさらいをして(三谷くん、リアル「除夜の鐘」ありがとう!)、2/19配信予定の新作「さくら」ができるまで、その制作過程を公開。
リアル会議のあと、専用wikiでゲーム作家たちと制作チームの白熱のやりとり、調整、ほぼ一週間で完成するという経緯なのだが、今回はこのwikiを公開。
ゲーム性をめぐる議論とか、画のテイストの調整(しだいにみんなでよってたかって好きな女子高生の画を貼る合戦になっていき、しまいにゃどこのエロサイトかという状態に)、あと、ゲームに歌詞をつけようかってことになって、企画者の米光が毎日毎日J-POP風歌詞を更新してあげていくという中2病的ハマり具合、やみくもな情熱に場内爆笑。
デザイナーの清田さんの「さくら」プレイにあわせて米光の歌詞を飯田作曲、アコギと歌でライブ披露という、なに? なんかキレイなエンディング!
なんというか、何か面白い物を頭使って作ってる人たちはどこかバカなんだなあと。(スイマセン)
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講師は個性派クリエーター3名! 一夜限りの「夜のゲーム大学」がふたたび開校:日々是遊戯:+D Games
- コメント
- GTA=ATGって回文だったんだ!
いま気づいた。
うぉおおお! -
- 飯田先生
- 2009.02.12 Thursday 00:13
- なんだってーーー!
-
- 米光
- 2009.02.12 Thursday 11:18
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