<< 地下沢中也『預言者ピッピ 1』 | main | 『精霊の守り人』をゲーム化するならば >>
2007.05.01 Tuesday

「コミュニケーション」という名のカードゲームなのか

0
    ぼくは、republic1963さんに会うたびに、「非モテじゃないじゃん、モテてんじゃん」と言っていて、実際、人気者さんなのですが、republic1963さんがblogに書くことは、たしかに非モテ的であるような気がします。
    今度から「素敵な非モテさんなんじゃん、モテてんじゃん」って言うようにしようと思いました。

    というのも、
    非モテが「コミュニケーション」という名のカードゲームをプレイする事
    を読んだからです。

    コミュニケーションをカードゲームだと感じるのがまず「非モテ」だと思いますが、ここでは、それは呑み込んで、カードゲームの喩えにのって書きます。

    「非モテ」だと思うのは、以下のように書くところです。
    「コミュニケーション」の唯一最大の攻略法は「手持ち札のバリエーションを少しでも増やす。最低でも同じ系統だけで固めない」という事

    そもそもコミュニケーションを攻略しようとする姿勢がコミュニケーション苦手っこの発想ですが、まぁ、それは、それ、そういう人はたくさんいるので、よしとします。

    「非モテ」だなぁと思うのは、「ぼくは、手持ち札が少ないから、コミュニケーションできないんだ!」という思いです。
    手持ちの札なんて少なくてもコミュニケーションできます。
    コミュニケーションというカードゲームは、出してきたカードに、自分の感じを描き加えることが可能です。
    相手が出したカードを観察して、そのカードに何か描き加えて、相手に示すことができる。
    そうやって、1枚のカードが、さまざまに変化していくのを楽しめるのが、「コミュニケーション能力」だと思います。
    だから、カードなんて少なくても大丈夫なのです。

    「非モテ」な人は、「相手のカードを観察」することと「自分の感じを描き加える」ことが苦手なようです。
    というか、そうであることが想像できてない感じがします。
    つまり、自分の感じを描き加えたカードを出している人のことを、「相手が出したカードと同じ系統のカードをすぐに出せる凄い人」であり「ということは、凄くたくさん手持ちのカードがある人」だと思っているように、republic1963さんの喩え話は読み取れるのです。
    違うのに。相手が出したカードに自分の色を加えて出してるだけなのに。

    都合の良い同系統のカードを持ってる幸運はそうそうありません。
    なのに、「非モテ」な人は、自分の手持ちのカードから、強引に「近いカード」を出そうとするから、「強引に自分の話題にもってく人」に見えるのです。
    ただ、「相手のカードを観察」して、「自分の感じをプラス」したカードを出せばいいのに!

    「同系統のカードがない!」ってあわててしまい、何もカードが出せなくなってるときもあるように見えます。
    自分のカードを出すときだって、ちゃんと相手が観察しやすいように、「相手のカードを観察」して、相手が「自分の感じをプラス」しやすいように、カードを出せばいいのです。

    それだけなのに。
    逆に、同系統のカードを出されると、「同系統のカードだ!」って極端に反応してしまうのも、「非モテ」な人の傾向だと思います。
    「○×○×、知ってる?」「知ってる!」「やべぇ、ふつー知らないよ」
    知ってるだけで盛り上がります。それ以上の観察や感想や自分がその○×○×についてどう思っているかという話にはなりません。
    同系統のカードを次々と出し合って、同じカードを持ってることを確認しているだけのように、ぼくには見えます(別にそれはそれで楽しいのなら問題ないけど)。

    コミュニケーションって、自分が何か言って、相手が変わって、変わった相手が何か言って、それで自分が変わって、変わった自分が何か言って……ということの繰り返しです。これをインタラクションとぼくは呼んでいます。(このあたりが、ポタライブでやった『ぼくがゲームを作らないと世界が滅んでしまうから』のテーマのひとつでした)
    だから、手持ち札の数なんてのは、ほとんど関係ありません。
    レアカードを持ってるかどうか、なんてことは、さらに関係ありません。
    相手と自分が変化することが、最大の攻略法です。

    相手が出したカードに喜べて、そのカードに何か描き加えて、相手に渡す。
    そうやって、1枚のカードが、さまざまに変化していくのを楽しめるのが、コミュニケーション能力だと思います。

    平田オリザ『演技と演出』
    山田ズーニー『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
    藤原和博『人生の教科書〈人間関係〉』
    和田伸一郎『メディアと倫理 画面は慈悲なき世界を救済できるか』
    の4冊をオススメ。

    追記。
    だから、
    「自分らしさ」をなくしてまで他人と「コミュニケーション」なんて取らなくてもいい。といいたいところですが日常の生活もあるわけで、なかなかここまでは言い切れないところでしょう。

    は、逆なのです。「自分らしさ」をなくすと他人との「コミュニケーション」がギクシャクするのです。手持ちのレアカードは「自分らしさ」なんかじゃないんだから。

    *漢字の間違いを指摘していただきました。なおしました。ありがとう。
    コメント
    トラックバックありがとうございます。
    営業職なのにこんな非モテな事を言っていることがそもそもの大問題なわけですが…。
    それはともかく、やはりあのエントリで失敗だったのはカードゲームの相手についてほとんど考えていないところですね。そこがゲームの肝なのに。もうちょい考えてみます。
    • republic1963
    • 2007.05.01 Tuesday 23:07
    コメントする








     
    Calendar
         12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    << September 2017 >>
    Selected Entries
    Categories
    Archives
    Recent Comment
    • 文章を書いたらチェックしたい17の項目改2
      米光 (06/13)
    • 「キングオブワンズ」またも復活
      頼鳥 翠 (02/20)
    • 『魔導物語』20周年記念メモ
      /Tachesci (11/23)
    • 「アンチオレンジレンジ」サイトが「オレンジレンジファン」サイトになってる理由
      x hot アイアン (08/13)
    • 発想力トレーニング講座「想像と言葉」
      おやつ (06/22)
    • 宣伝会議編集ライター講座上級コース第7回目
      米光 (04/28)
    • 宣伝会議編集ライター講座上級コース第7回目
      通りすがりA (04/27)
    • 偶然を味方につける
      う。m (03/17)
    • 「人生は神ゲー」と考えてみるゲーム(ゲーミフィケーションについて3)
      もやし (01/22)
    • 日本公式萌えキャラ「ひのまるこちゃん」とか作ればいいんじゃないか。
      笹 (06/17)
    Recent Trackback
    Recommend
    自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法―“企画の魔眼”を手に入れよう
    自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法―“企画の魔眼”を手に入れよう (JUGEMレビュー »)
    米光 一成
    “「ぷよぷよ」を作った人気ゲームクリエイターが、若手育成カリキュラムの中から生み出したトレーニング法を公開!”
    Recommend
    仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本
    仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本 (JUGEMレビュー »)
    米光 一成
    「楽しいプロジェクト型」で仕事を楽しくデザインするための攻略本。
    Links
    Profile
    Search this site.
    Others
    Mobile
    qrcode
    Powered by
    30days Album
    無料ブログ作成サービス JUGEM