<< 「レイトン教授と不思議な町」と「シムシティDS」 | main | デスアイサツとゲーム脳、知らない人に挨拶したら死ぬ世界 >>
2007.02.19 Monday

『のだめカンタービレ』を楽しむための3冊+α

0
    『アニメージュ2007年3月号』は、コードギアスや、平井久司×冲方丁のヒロイック・エイジの特集、別冊付録は「ツンデレ白書」(女の子キャラ特集な本、って後ろにツンデレ男子も載ってるな)。
    で、「アニメージュ2007年3月号」BOOKSのコーナー書きました。

     ドラマ化、アニメ化と怒涛の快進撃『のだめカンタービレ』をネタに、「音楽を演奏する」「音を感じる」ということがテーマになってる本を紹介。

     1冊目は、音楽小説の大傑作津原泰水『ブラバン』。合宿中に抜け出して課題曲を口笛とハミングでデュエットするシーン。泣きながらテューバを三階から投げ捨てるシーン。父親と一緒にベースを買いにいくシーン。最後の文化祭でのとんでもない演奏のシーン。読後、思い出すだけでもウルウル涙目になってしまう。大傑作!
     舞台は広島。広島弁が活き活きと使われている。
    “音楽なんか無駄なんじゃ。ほいじゃけえこそ、いつまでも輝いとる”
     あぁ、セリフを抜き出してもこの小説の良さは10分の1も伝わらないな。そこまでの展開で、その人物が、そのセリフを口にするからこそ、すごく感動するのだ。そういった小説だ。
    以前読んだ感想→津原泰水『ブラバン』、いい!

    2冊目は音楽学の本。でもとても興味深く読みやすい『ピアノを弾く身体』を紹介。演奏のコツとかテクニックの解説書ではなく、演奏するときの体のありようを探っている。レシピ的にではなく、マニュアル化しえない演奏する身体の感覚はどんなふうなものなのだろうか? 「正しく弾ければ鼻で弾いてもかまわない」「自分自身の指で考えよう!」という言葉が示すのはどういうことなのか? わざと弾きにくい指番号が作曲家によって指定されいるのは何故なのか? 
    演奏する人から見た、演奏している人の身体のありかたを通じて音楽を感じる。ということを考えるヒントにもなるし、表現するとはどういうことかを深く思考するためのヒントにもなる。

    3冊目R・マリー・シェイファー『サウンド・エデュケーション』
    R・マリー・シェイファーはサウンドスケープの提唱者。
    サウンドスケープ論の嚆矢にして基本書と言われる『世界の調律』の著者でもある。
    サウンドスケープというのは、視覚的な風景や景色があるように、音の世界にも同様の景観があるという考え方。そして、本書は実践的に音環境を感じるための百の課題集。聞いた音を紙に書き出してみよう、音日記をつけてみよう、階段で登る人と降りる人の足音を聞き比べてみよう、あなたの部屋の環境を良くする音を探してみよう、などなど。実際に試してみることで音環境を実感したり、変えていったりできる。(発想力トレーニング講座のシーズン4の3回目で実際にこのサウンドスケープを体験してもらった)

    もちろん「音楽を演奏する」「音を感じる」というテーマで本を読みたいのなら、マンガ『のだめカンタービレ』も必読。
    さそうあきら『マエストロ』も2巻まで出た。
    コンサートマスターの悠季と、留学帰りの二枚目指揮者圭のラブを軸に(いわゆるボーイズラブです)町の交響楽団の人々を描いた傑作小説、富士見二丁目交響楽団シリーズは、いま、何巻まで出てるんだろ?
    1巻は、秋月こお『寒冷前線コンダクター』
    コメント
    コメントする








     
    Calendar
       1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031 
    << March 2017 >>
    Selected Entries
    Categories
    Archives
    Recent Comment
    • 文章を書いたらチェックしたい17の項目改2
      米光 (06/13)
    • 「キングオブワンズ」またも復活
      頼鳥 翠 (02/20)
    • 『魔導物語』20周年記念メモ
      /Tachesci (11/23)
    • 「アンチオレンジレンジ」サイトが「オレンジレンジファン」サイトになってる理由
      x hot アイアン (08/13)
    • 発想力トレーニング講座「想像と言葉」
      おやつ (06/22)
    • 宣伝会議編集ライター講座上級コース第7回目
      米光 (04/28)
    • 宣伝会議編集ライター講座上級コース第7回目
      通りすがりA (04/27)
    • 偶然を味方につける
      う。m (03/17)
    • 「人生は神ゲー」と考えてみるゲーム(ゲーミフィケーションについて3)
      もやし (01/22)
    • 日本公式萌えキャラ「ひのまるこちゃん」とか作ればいいんじゃないか。
      笹 (06/17)
    Recent Trackback
    Recommend
    自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法―“企画の魔眼”を手に入れよう
    自分だけにしか思いつかないアイデアを見つける方法―“企画の魔眼”を手に入れよう (JUGEMレビュー »)
    米光 一成
    “「ぷよぷよ」を作った人気ゲームクリエイターが、若手育成カリキュラムの中から生み出したトレーニング法を公開!”
    Recommend
    仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本
    仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本 (JUGEMレビュー »)
    米光 一成
    「楽しいプロジェクト型」で仕事を楽しくデザインするための攻略本。
    Links
    Profile
    Search this site.
    Others
    Mobile
    qrcode
    Powered by
    30days Album
    無料ブログ作成サービス JUGEM