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2011.09.15 Thursday

文章を書いたらチェックしたい17の項目改

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    テクニックこそ実践の中で学ぶべきだ。
    だって、1こうしろ、2こうしろ、3こうしろ、って言われたってできやしないのは、もう学校のダメ授業などでさんざん経験済みだろう。
    平泳ぎをやる前に、平泳ぎのコツを頭に叩き込もうとしてもピンとこない。
    やってみて、やってみたものを具体例として発見して、考えて、改善していく、そのなかでひとつひとつ身につけていくしかないのだ。だから、実践で学べる環境が必要だ。
    宣伝会議「編集・ライター養成講座 上級コース」公式サイト)第3シーズンが11月26日(土)スタートする。(2012年12月から第4シーズンはじまるよ!(公式サイト)
    米光一成が専任講師で、全10回20コマ。っても、ネットでのやりとりも頻繁に行うし、課題もあるので、20コマどろこじゃなくてガッチリやります。
    幸い第1シーズン・第2シーズンからはプロのライター・編集者がたくさん出た(第3シーズンからも!)。
    プロフェッショナルなメディアで発表した人の数は、1シーズン10人はいるだろう(ちゃんと数えてないので今度ちゃんと数えて公表します)。1シーズン30人、最後まで出席した人はもうちょっと少ないだろうから、講座でしっかりやってきた人の半数近くがプロとして活躍するチャンスをつかみとった。
    自慢しちゃうけど、これは凄いだろう。
    プロとして活躍するチャンスをつかむための講座だ。

    細かいテクニックを座学で教えるのではなく、実践の講座、実践の中で学ぶ講座である。
    今までの講座では、電書フリマを開催したり(新聞やテレビに取材されました)、ゲストに来た編集者が講座生をスカウトに来たり(4人デビューしました)、プロジェクトが生まれて何やらやったり(ぼくの知らないところでもいろんなことが起こるのがこの講座のいいところ)などなど。活動の場だ。


    で。
    最初にマイルストーンとして「文章を書いたらチェックしたい17の項目改」を紹介しよう。
    以前、ブログに書いて好評だった「文章を書いたらチェックしたい17の項目」の改訂版だ。
    多くの人から「これは実践的で使える」「新人を指導するときはこのURLを教えてます」という反応をもらった。「研修で使ってよいか」という問い合わせももらったし、某社から「これをベースに社内報に原稿を書いてくれないか」という依頼もあった。

    宣伝会議では、この各項を順に説明するようなことはしない。が、チェックを怠っている原稿があれば指摘する。じょじょにすべての項目をチェックした原稿を書く態度が身に付くはずだ。

    【文章を書いたらチェックしたい17の項目改】
    書き終えたら、以下のポイントをチェックして、推敲してみよう。

    ■内容を吟味しよう
    ・伝えたいことが伝わるか?
    伝えたいことは何か改めて考えてみよう。書いた文章で、その伝えたいことは伝わるだろうか? 伝えたい衝動を見失ってはいけない。衝動に突き動かされて書いているか?

    ・誰が読むのか?
    読む人は誰だろうか? 具体的に想像して、その人になったつもりで読んでみよう。読者の感情が動くような文章になっているだろうか。最初の一段落目を読んで、読者は放り投げずに先を読んでくれるだろうか。

    ・読んでもらおう
    可能ならば自分以外の人に読んでもらって感想を聞こう。厳しいことを言われても、直接いいわけしたり、反論したりしないほうがいい。


    ■テキストを整えよう
    ・その漢字は必要か?
    ムダに漢字が多いとゴテゴテ飾りつけた文章に見える。漢字にする必要がないものはひらがな/カタカナにひらけ。

    ・誤記がないか?
    とにかく辞書/検索で調べろ。言葉について深く知ることを楽しめ。『類語国語辞典』オススメ。

    ・改行できないか?
    五行を超えたブロックがあったら改行できないか考えてみよ。

    ・一文が長くないか?
    一文が長ければ、短くしてみよう。三行を超えていたら、疑え。

    ・語順はだいじょうぶか?
    語順が混乱していないだろうか。形容する言葉がどの言葉にかかるか、誤解を与えないような語順になっているだろうか。


    ■削れる部分はないか?
    以下のポイントで削れないかどうかチェックしてみよう。
    ・装飾の言葉
    強調のための「この」「その」、不要な形容詞、大げさな言葉。これらが目立つと、化粧しすぎの気取りすぎた文になる。できるかぎり削れ。カッコつけすぎるのってカッコ悪い。

    ・重複
    同じ言葉がつづいていないか。一段落に同じ言葉があれば、どちらかの言葉を変えられないか考えてみる(フォーカスを変えた言葉を探す)。同じ文末がつづいていないかもチェックしよう。

    ・メタディスコース
    「重要なことは〜」「私の知る限りでは〜」「御存じだろうが〜」など。内容ではなくて、内容に関しての言葉。読みを誘導しすぎる言葉。多用すると窮屈な感じの独りよがりな文になる。

    ・がーてん
    「極端ですが、」「わたくしごとですが、」などの逆説でない「〜が、」のフレーズは必要ない場合が多い。

    ・不要な脱線
    あまりにも脱線した話は、読む側を混乱させる。おもしろいかもしれないが、それはまた別の機会に書けばよい。

    ・いいわけ
    いいわけが挿入されてしまうと、もともと言いたかったことが伝わりにくくなる。逆効果である場合も多い。思い切って削ったほうが、すっきりする(特に謝罪の文章で、いいわけを入れる愚を犯すな)。

    ・他人の言葉
    定型文、クリシェ、らしいフレーズ。自分の気持ちから出てきていないそれらしいだけの文章がないか。自分の気持ちになっているかをチェック。

    ・最初と最後
    まさにここからしか、はじめられないところからスタートしているか。まさにここでしか終われないところで終わっているか。「つかみ」になっているか。最初と最後だからといってリキミすぎていないか。紋切りのフレーズになっていないか。大きなフレーズになっていないか(“コミュニケーションの大切さを痛感した”なんていう寝惚けててもかける大きなフレーズで終わるテキストのなんと多いことか!)。どうでもいい前置きをしてないか(本論からはじめよ)。最初/最後のフレーズや段落を削ったほうがだんぜん良くなるテキストは多い。

    ・接続詞
    接続詞を見つけたらいったん削ってみよう。それで意味が通るなら削ってしまえ(一度、接続詞をすべて削ってみて、自分の文章を読んでみよう)。

    文章・推敲

    表現力アップのための11のステップ

    ■宣伝会議「編集・ライター養成講座 上級コース」(公式サイト)11月26日(土)スタート。

    「『編集・ライター養成講座 上級コース』シーズン2」「Q&A」「Q&A2」
    コメント
    「ザ・インタビューズ」で答えたのをコピペ。

    一人称はやっかいだよねー。
    基本、なるべく一人称を使わないようにします。一人称を使った時点で、「私」だろうが「俺」だろうが「僕」だろうが「おれ」だろうが「ぼく」だろうが「わたし」だろうが、書き手と読み手の相対的位置が決定されすぎちゃうから。強すぎる。
    だから、すごくパーソナルな感じで書いても、一人称を使わないで書くのが好きです。
    たとえば↓
    http://www.excite.co.jp/News/reviewmov/20110512/E1305129182839.html?_p=1


    あ、「文章を書いたらチェックしたい17の項目改」
    http://blog.lv99.com/?eid=1081571
    に、「不要な一人称を削る」っていうのは必要だな。次回改訂のときに追加しておきます。


    立ち位置や、作品との距離感を、最初にズバっと伝えたほうがいいときは、逆に一人称を利用する場合もあります。わりとはやめに一人称を使って、そこをクリアにしちゃうという手ですね。

    その逆で、ずっと使わずに書いていて、最後の最後に、ポンと使うという手も好きです。内容を手渡してから、自分の感じている相対位置を、そっと差し出す感じ。
    たとえば↓
    http://www.excite.co.jp/News/reviewbook/20110704/E1309710745791.html?_p=1

    あと、ちょっと前までは、「わたしたち」「われわれ」は使わないという自分内ルールがありました。今は、意識して使うのはOKにしたけど、やっぱりなるべく使わないようにしてます。「わたしたち」「われわれ」を使ってる文章って、「なんでお前が代表者みたいになって発言してんだよッ!」って思っちゃうから。
    • 米光
    • 2011.09.30 Friday 16:59
    不要な脱線ってのは、もうちょっと言葉を補ったほうがいいかも。
    とくに多いのが、不要な厳密さを求めて、伝えたいことが伝わらない文章(学者の入門書に多い)。

    「三行を超えていたら、疑え。」って、字詰めで変わるよねってツッコミを受けるんだけど、受け流してます。
    厳密に、「媒体や書く文章のタイプ、文章の内容によって変わってくるが、20字詰めで三行を越えている場合は、一文が長いのではないかと疑ってうんぬん」とか書いちゃうと、もうダメ。
    「三行を越えたら、疑え」の部分は伝わりにくくなって、「ケースバイケースなんだな」ということが伝わってしまう。
    「君のことをいつも想っている」を、「ビデオ観てるときと、寝てるときはのぞいて、君のことをだいたいいつも想っている」って言うと、違うことが伝わっちゃうのと一緒。
    • 米光
    • 2011.09.30 Friday 17:28
    「という」「の方」「そっちの」「そして」「それ」も不要なケースが多い。
    • 米光
    • 2012.02.04 Saturday 13:55
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