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2011.03.07 Monday

『ユリイカ2011年3月号 特集=貴志祐介』に書いたよー

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    『ユリイカ2011年3月号 特集=貴志祐介』に原稿書いた。
    『クリムゾンの迷宮』をテーマに、ゲームとゲームブックとARG小説について。

    書き出し。
     ウィキリークスが国家機密をリークしたり、有名人がホテルに入ったことがバイトのツイッターでつぶやかれたり、もうなんでもオープンな時代の到来である。秘密なし。ここ数年でプライバシーに関わる倫理が変わってくるだろう。変わらざるをえない。
     自動販売機にもカメラがついていて買う人に合わせて商品を提示する時代なのだから、家電にもカメラが内蔵されるだろう。それがハッキングされて放映される可能性だってある。それどころか、たとえば「誰もが使える無線でネットに繋がるサイコロ大のビデオカメラ」なんてガジェットは数年も待たずとも出てくるだろう。誰かがそれを部屋に設置していたがために気づかずにプライベートな状況が全世界に……なんて悲劇が頻発する可能性は充分にある。
     とはいえ、無数のプライベート映像があがれば、ほとんどの映像は誰も観てないということになるのではないか。そうなると、全世界に向けて開かれようと、開かれまいと、さして変わらないことになるかもしれない。全世界の人々が「観ることができる」のと「実際に観る」の間には大きな溝がある。他人を「殺すことができる」のと「実際に殺す」の間には大きな溝があるように。
     技術はさまざまなことを可能にする。そして、ひとはできるとついついやりたくなってしまう。邪悪と捉えられる側面を発動してしまうこともある。戦争が起こるひとつの理由に、技術の進化とその魅力にあるのではないか。そして、いままで国家レベルの邪悪発動装置だった技術の進化は、すでにそのレイヤーを個人レベルにまで浸透させてきたのではないか。
    ってのを導入に、ここから『クリムゾンの迷宮』の登場人物はゲームプレイヤーなのか? って話と、現実に浸透してくるゲームの話と、ARG小説と、ゲームブックと。で、虚構ってのは現実にどう影響するんだろう、って話。

    前号の『ユリイカ2011年2月号 特集=ソーシャルネットワークの現在』には「編集は死ぬ/蘇る 俺が、俺たちが、ソーシャルだ!」って原稿を書いた。

    『ユリイカ 2011年3月号 特集貴志祐介』目次



    ■連載
      私の昭和史 戦後篇・続15 / 中村稔

    ■夢遊する読書*2
      肉体が感得するもの / 横尾忠則

    ■ 「即興」 の懐胎*15
      ナレーターズ(その2) / 佐々木敦

    ■耳目抄*298
      引き金 / 竹西寛子

    ■詩
      探索艇の孤児から激しい雨へ / 広瀬大志

    ■第2回倉橋由美子文芸賞発表(選評=陣野俊史)
      青木明子 「白い部屋」

    特集*貴志祐介 『黒い家』 『硝子のハンマー』 『新世界より』 『悪の教典』 『ダークゾーン』・・・エンターテインメントの革新

    【対談】
    「引き返し不能地点」 から小説ははじまる / 貴志祐介×町田康

    【恐怖と悪と小説の教授プロフェッサー】
    秘められた情熱 / 田辺青蛙
    『悪の教典』、ポスト金八先生の時代 / 海猫沢めろん

    【創作の舞台裏】
    『悪の教典』 NOTE 初期プロットより / 貴志祐介 [コメンタリー=海猫沢めろん]

    【ジャンルを内破するエンターテインメント】
    統合された新しさ 『悪の教典』 を戦争小説として読む / 陣野俊史
    ジャンル理性批判 ホラー的ハイブリッド小説 『新世界より』 を中心に / 中沢忠之
    情に棹させば騙される貴志祐介ミステリ / 杉江松恋

    【インタビュー】
    荒唐無稽とリアルさの交点 小説を読む愉しみ、書く歓び / 貴志祐介 [聞き手=杉江松恋]

    【貴志祐介アナリシス】
    親しげでいかがわしいものたち 『十三番目の人格ペルソナ ISOLA』 と世紀転換期の日本 / 千野帽子
    『黒い家』 に困る / 東雅夫
    存在論的なまどろみの中で 『天使の囀り』 を読む / 横田創
    デスゲームはゲームたりうるか? 『クリムゾンの迷宮』 が予示していたもの / 米光一成
    社会の体感不安の申し子 『青の炎』 の 「青さ」 のダークサイド / 円堂都司昭
    『硝子のハンマー』 の両義性 本格とミステリのあいだ / 蔓葉信博
    もうひとつの、No Man’s Land 『新世界より』 を読む / 小谷真理
    これからの 「悪」 の話をしよう / 伊藤氏貴
    過剰なる隠喩と解釈可能性の悪夢 『ダークゾーン』 の恐怖について / 藤田直哉

    【資料】
    貴志祐介全著作解題 / 小田牧央・酒井貞道・蔓葉信博・藤田直哉
       『十三番目の人格ペルソナISOLA』
        角川ホラー文庫、1996/角川書店、1999(「ISOLA 十三番目の人格ペルソナ」 と改題)
       『黒い家』 角川書店、1997/角川ホラー文庫、1998
       『天使の囀り』 角川書店、1998/角川ホラー文庫、2000
       『クリムゾンの迷宮』 角川ホラー文庫、1999
       『青の炎』 角川書店、1999/角川文庫、2002
       『硝子のハンマー』 角川書店、2004/角川文庫、2007
       『狐火の家』 角川書店、2008
       『新世界より』 講談社、2008/講談社ノベルス、2009/講談社文庫、2011
       『悪の教典』 角川書店、2010
       『ダークゾーン』 祥伝社、2011

    ■今月の作品
      草野理恵子 古未央 / 選=小池昌代

    ■われ発見せり
      喋りすぎた朝 / 小野絵里華

    コメント
    ソーシャルネットワークとかは…、ダイナマイトが発明されたときもそうだったけど使い方次第で不幸になってしまうよ。採掘削岩用に発明された爆弾が戦争の道具に悪用されたのと同じように。ソーシャルネットワークも友達を作るため装置のはずが悪用によって兵隊を集める道具になってしまった。それがもう何万の死者をも生む結果になってる。

    映画ソーシャルネットワークがアカデミー賞に輝くことは本当に正しいんだろうか、世界中を混乱させた責任には目を瞑って。社長はこれだけ大成功をおさめてすごいなぁというところだけ羨望の眼差しで見つめてしまって大丈夫なのか、ここで抑止しないと利益追求からさらに効率的に革命に結びつくソフトが開発されまた多くの犠牲が出るように思えてしまう。車をはじめ利益の為にユーザーへの安全対策が怠られている製品は数知れない

    次は中国が混乱の舞台になるだろうな。人口多いから混乱が広がると最もおおきな大惨事になってしまう。といってもこの流れが起きるまでのプロセスは人々の餓死か戦死かの選択肢の中でやむなく起きるものがほとんどなので正しいのか間違っているのかはなんとも言えないのだけれど
    • マナエクスレギオン
    • 2011.03.08 Tuesday 05:54
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