2010.03.04 Thursday
外向性Extravesion
中脳ドーパミン報酬システム。報酬を求め手に入れることを増強。肉体的な危険、家族の安定欠如。
神経質傾向Neurotisism
扁桃および大脳辺縁系、セロトニン。警戒、努力。不安、うつ。
誠実性Conscientiousness
背外側前頭前皮質。プランニング、自己抑制。融通のなさ、自発的反応の欠如。
調和性Agreeableness
共感要素。調和的社会関係。ステータスを失う。
開放性Openness
心の連想の広がり。芸術的感性、拡散的思考。異常な信念、精神病傾向。
P222に出てくる「まとめの表」を元にしたが、こういうふうにまとめると本書のおもしろさは、あまり伝わらない。
“相関関係(γ)とは、ある数量が変動するときに他の何らかの数量も変動する場合、その変動の度合いを示す指標である。相関関係が1ということは、第一の数量が第二の数量の変動の仕方を完全に予測できることを意味する。相関関係が0ということは、ひとつの数量が変化するとき、それは他の数量について何の情報も与えないことを意味する。人間の身長と体重の相関関係は、およそ0.68である。”P29
多数の行動や特徴について相関関係を考慮しようとすると、計算すべきことが幾何学級数的に増える。そこで、データの冗長性(リダンダンシー)を取り除く因子分析でスリムにすると、“しばしば五つの因子が引き出される”P36。
外向性Extravesion
神経質傾向Neurotisism
誠実性Conscientiousness
調和性Agreeableness
開放性Openness
が、五因子につけられたレッテルだ。
ターマンさんのパーソナル評定と死亡者の相関を研究を五因子に当てはめると、誠実性の高い人の死亡確率が低いことがわかる。
もうひとつ、外向性が高ければ、死亡確率が高い。
この五因子の本のおもしろさは、自己啓発的な励ましではなく、「外向性が高いと死ぬ確率あがるぜ」っていうような、ただの分類もしくは科学であろうとするところだろう。
因果関係ではなくて、あくまで相関関係なんである。
“外向性とは、ポジティブな情動の反応に観られる個人差である。外向性のスコアが高い人は反応性が高く、仲間、興奮、達成、賛美、ロマンスなどの快感を手に入れるために必死になる”P104
“外向的たらしめるものは、腹側被蓋野、側座核、およびそれらの投射路を含む、一連のドーパミン系脳領域における高い反応性”P107
すべてのパーソナリティ特性が、どれが良い悪いではなく、それぞれのメリットデメリットがあるという立ち位置で語ろうとする。
「神経質傾向」という言葉はマイナスな匂いがするが、神経質傾向が高い人は、必死で努力する。失敗を恐れる傾向がその動機だ。とメリットを紹介する。だが、いきすぎるとワーカホリックになる。
“ワーカホリックには神経質傾向が高い人が多い”P137。
(カルロス・ゴーンや宮沢賢治などマゾヒスティックな性格がもたらす成功例を取りあげた
「誠実性」も素敵な面ばかりではない。
“誠実性とは、人が内にもっている基準やプランに固執すること”であるし、誠実性が高いと知能は低い(というか、強くはないが相関関係がある)。頭の切れる人は一人で勝手にやっちゃうので、組織的方法と訓練を学ぶ機会がないから。という説明が書いてある。
調和性の「良さ」について、その集団内では「良い」が、それは、集団自体にとって「良い」ことではない。という指摘もおもしろい。
五因子モデルの発達には、ゴールドンさんが、類義語集を使って、性格を描写する用語を研究したパーソナリティ語彙的研究が大きな意義をもたらした。と最初のほうに出てくる。
その後、言葉のもつ問題には直接ふれられないのだが「性格」を扱うとき、共通の了解とされる言葉がはらむ問題にガリガリと振れながら、本書は、“自分の基本的なパーソナリティの傾向が今と違っていてほしいと願う理由など、まったくないということである。(…)自分が受け継いできたパーソナリティ・プロフィールの強みを利用し、弱点からくる影響をできるだけ小さくする”というところに着地する(最終章のタイトルは「自分の声で歌え」だ)。
付・パーソナリティ評定尺度表。
余談。






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