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望月ミネタロウ『東京怪童』スゴイ
望月峯太郎の初連載作品『バタアシ金魚』が大好きで、今でも時々読み返しては、ドキドキする。なんといっても得体が知れないところがいい。いや、要旨を述べると、水泳部の少年の恋愛物語で、映画化されたときもそのような軸の青春ドラマになっていたけれど、読んだときに受け取る印象はまったく異なる。なんだこれ。連載当時から、なんだこれなんだこれと言いながら読んだけど、今でも驚異的な「なんだこれ」の感じを手渡してくれてワクワクする。
時間が立つと消化できるものが多いなかで、これだけ年月が立っても、得体の知れなさを残す漫画も少ないだろう。

望月峯太郎の『ドラゴンヘッド』『座敷女』は、その得体の知れなさが、作品モチーフと直結した傑作なんだけど、直結していない『バタアシ金魚』『バイクメ〜〜〜ン』の秘かに不穏な感じを、ぼくは愛する。

で、今連載中の望月ミネタロウ『東京怪童』、1巻を読んだ。
“脳に問題を持った青少年達の治療と精神的ケアを目的とし研究をしている”クリスチャニア医院を舞台に展開する物語は、得体の知れなさが尋常じゃないんだが、それは謎が散りばめられた展開や不可思議なキャラクターのせいだけじゃない。
なんでここでその絵が見開き2ページなのかという意図がつかみきれない(やたらと見開き2ページが意味ありげに登場するのだ)表現上の畸形さによる驚きも大きい。
謎を明かすタイミング、説明を後に回す描写、細かい仕草、その他のすべて、つかみきれないことすらも、それが何かひとつ大きな塊から導き出されている感じ。
まるで凄く上手い人が、脳を半分殺すよう自制して描いているような危うさにも見える。
叙述トリックの仕掛けられた世界に放り込まれ進んでいくような戸惑いを持つ漫画、初めて読むな、こんなの。
それがただのデタラメじゃなくて、ディープなところで、いつか結びつくような予兆とドキドキに充ちているのは、細部の描写への絶妙なこだわり(表紙の少年の襟首の下に穴が開いているのが、すごく好き)のためなのか、読み手の妄想がすぎるためなのか、隠された意図を無意識に読み取ってるためなのか、わからない。得体が知れない。
ここから収束していく展開になる気もするのだが、というか、そうしないとさすがにカオスすぎる気がするが、なんだか収束なんかさせないぜっていう意志すら感じてしまう。

本全体のデザインもめちゃカッコイイ。
いや、もう、ぜひ、こっそり読んでください。
| BOOK | 11:38 | comments(1) | trackbacks(0) |
漫画で思い出したのですが、バロックリポートの妄想機譚animisma baroccaを漫画にしてみたいです、絵がうまくなったらやってみたいです
| マナエクスレギオン | 2010/01/22 11:38 PM |









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